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金沢の食文化

地酒

地酒

米どころ加賀平野の上質な酒米と、白山の伏流水から生まれた風味豊かな清酒が、日々の食を盛り立てます。

美食の宝庫・金沢には料理を引き立てる美酒あり

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石川は全国屈指の地酒処で、そのうまさには確固とした理由がある。
第一に、酒造りの絶対条件のよい水が豊富なこと。加賀地方では白山山系がもたらす伏流水、能登地方では山々の雪解け水による伏流水が湧く。それらの水は、酵母の活動の促進させるミネラルに富み、酵母が嫌う鉄分が少ない。
第二に、惜しみなく良質な酒米を使うこと。最高級の酒造好適米・山田錦は、新たな入手が困難といわれるほど人気が高いが、石川の酒蔵は全国に先駆けて山田錦での酒造りに取り組んできた。また、加賀平野では良質な酒米として知られる五百石米の栽培が盛ん。こうした酒米を精米し、純米酒や吟醸酒などの高品質の酒を多く醸している。
第三に、多様な杜氏集団が互いの腕を競い合っていること。能登をはじめ越後・南部・越前・但馬の杜氏が蔵に入っている。
第四に、降雪の多い冬の気候。その寒さとほどよい湿度の高さは、発酵に適している。
さらに、酒と食文化は切っても切れない関係にあり、加賀料理を生み出した豊かな山海の幸が、うまい酒造りを後押ししたのは間違いないだろう。

加賀の菊酒の伝説と個性的な蔵

この地が古くから名だたる酒どころであったことを物語る伝説に「加賀の菊酒」がある。豊臣秀吉が催した醍醐の花見の席で全国から献上された銘酒の筆頭に加賀の菊酒が挙げられており、当時から全国的なブランドだったと推察される。
中心地の金沢には4つの蔵がある。それらに加えて市内の酒店には能登の酒、加賀の酒が集まっている。その味わいは、概して濃醇、やや辛口とされるが、酒蔵はそれぞれの個性を持つ。市内の飲食店では、こだわりの地酒やなかなか手に入らない稀少な地酒を揃える店が多い。
近年、県酒造組合が地元農家とともにつくり上げた酒造好適米「酒米石川門」を原料とする酒が注目を集めている。またJR金沢駅構内の金沢百番街には「金沢地酒蔵」があり、100円単位での試飲も可能である。

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