五色生菓子
お祝い事には欠かせない、自然を表現した生菓子
慶弔ごとを大切にする金沢ならではの菓子「五色生菓子(ごしきなまがし)」。その名の通り5種類の生菓子で、婚礼や建前などお祝い事のときに配られる。特に婚礼用として洋風の結婚式が増えてきた近年でも、頻繁に引き出物として活用されている。
その由来は古く藩政期にさかのぼり、慶長5年(1600年)2代将軍徳川秀忠の娘・珠姫(のちの天徳院)が3代加賀藩主前田利常に輿入れしたとき、藩御用菓子屋の樫田吉蔵が創作したのが最初とされる。
5種の生菓子は、それぞれ「日月山海里(にちげつさんかいり)」、つまり天地・自然を表現しているとされる。
日・・・太陽をかたどり、円形の餅に紅色は日の出
月・・・白い饅頭は月
山・・・黄色く米粒をつけた「いがら餅」は山を象徴
海・・・菱形の餅は海面の波
里・・・蒸し羊羹は村里